<介護職員処遇改善加算を取得するための算定要件>
(1) キャリアパス要件
(Ⅰ) 職位・職責・職務内容に応じた任用要件と賃金体系の整備
(Ⅱ) 資質向上のための計画を策定して研修の実施又は研修の機会を確保すること
(Ⅲ) 経験者もしくは資格等に応じて昇給する仕組み、又は、一定の基準に基づき定期に昇給を判断する仕組みを設けること
(2) 職場環境等要件
・賃金改善以外の処遇改善への取り組みを新たに実施すること。
以上、全ての要件を満たさないと処遇改善加算(Ⅰ)取得はできず、他に特定処遇改善加算(Ⅰ)・特定事業所加算(Ⅱ)の取得も算定要件があります。
それぞれの加算取得のために、小平アットホームケアサービスにおける具体的な取り組みについて以下に説明します。
(3) 介護職員等ベースアップ等支援加算 2.4%
(1)キャリアパス要件について
(Ⅰ) 職位・職責・職務内容に応じた任用要件と賃金体系の整備
・キャリアパスを導入し、管理職から登録ヘルパーまでそれぞれの立場に合わせたスキルアップの仕組みを作成。
・実績や貢献度に応じた公平な評価制度(インセンティブ・功労賞等)を導入し、介護職としてのキャリアアップと処遇改善の取り組みを実施。
(Ⅱ) 資質向上のための計画を策定して研修の実施又は研修の機会を確保すること
・全ヘルパー向けの研修として、勉強会とミーティングを毎月実施。
(Ⅲ) 経験者もしくは資格等に応じて昇給する仕組み、又は、一定の基準に基づき定期に昇給を判断する仕組みを設けること
・介護福祉士等の資格取得と取得後のサービス提供責任者へのキャリアアップ
・介護福祉士取得後の経験年数や役職に応じた昇給する仕組みを実施。
(2)職場環境等要件について・・・賃金改善以外の処遇改善への取り組みを新たに実施すること。
①資質の向上
・全ヘルパーに対して個別の研修計画と計画に沿った研修の実施。
・介護福祉士、実務者研修、初任者研修の資格取得応援制度を実施、特に介護福祉士取得者の割合を増やし、サービスの向上に努めます。 全ヘルパー47名中・・・介護福祉士25名、実務者研修7名、初任者研修16名。 (介護福祉士割合≒52%。令和4年10月現在。)
・新任サービス提供責任者向けの外部研修の受講。
・管理者、リーダークラスのマネージメント研修受講。
・キャリア段位制度導入中。アセッサー研修の受講やレベル認定者を育成。
・外部講師を招いた研修の実施、東京都や小平市主催の研修への積極的な参加。
②職場環境・処遇の改善
・新人教育としてメンター制度を導入。
・ヘルパー向けの小平アットホームケアサービスオリジナ教育マニュアルを作成。 全ヘルパーに配布し、基本介護技術等について、マニュアルに沿った教育を実施し 介護サービスのばらつきを軽減させる。
・ICTを導入、シフト管理から各書類作成の効率化を行い、事務作業負担の軽減。
・全サービス提供責任者が会社用スマホを所持、ヘルパーへの伝達とサービス前後の利用者情報や申し送り事項の共有を行う。
・仕事と子育ての両立を目指す職員のための子育て支援制度や産休・育休制度を充実。
・部門ごとのミーティングの他、ヘルパーミーティング、サービス提供責任者ミーティング、サービス向上委員会、運営会議といった役割ごとのミーティングやカンファレンスを実施。その他、毎月ヘルパー向けの新聞を作成し配布と掲示。社内の情報共有を図る。
・事故報告書とヒヤリハット報告書の作成。原因の検証と改善の周知、責任の所在を明確化し、再発防止に努める。
・全職員に対して、年1回健康診断を実施。インフルエンザ予防接種の推進と補助、分煙の整備等健康管理面を強化。
③その他の取り組み
・ホームページの作成、Twitterやブログによる、社内情報の発信と見える化の実施。
・時短勤務、短時間正社員制度の導入、子育てや介護、健康面や扶養範囲内など、従業員それぞれの環境に合わせた働き方の導入。
・非正規から正規への転換や65歳以上でも働ける環境の整備。
・災害に備え、災害マニュアルを作成。毎年9月に全職員参加型の防災訓練を実施。
・職場環境等要件を満たし継続していくため、東京都の処遇改善事業、職場環境改善事業へ参加し、更なる職場環境改善に向けての取り組みを実施中。
・サービス提供責任者を15名配置、正社員ケアマネージャ5名配置、その他、常勤スタッフを増員し、従業員が休みやすく、ご利用者様に対しても御迷惑をおかけしない体制づくりに力を入れています。
以上のような内容を実施していくことで、各処遇改善加算・事業所加算等を取得し、介護職員の報酬アップとサービスの質の向上に努めております。
<処遇改善加算(Ⅰ)、特定処遇改善加算(Ⅰ)、特定事業所加算(Ⅱ)を取得する目的について>
小平アットホームケアサービスでは、今回の処遇改善加算等の取得をきっかけに、キャリアパスの導入や職場環境改善の取り組みを実施することで、介護職員、ご利用者様、介護サービスに係る地域の皆様、全てが満足できるプラスサイクルの実現を目指します。
職員のスキルアップと職場環境の改善を実施→各処遇改善加算等の取得→介護報酬アップ→職員の処遇改善→職員満足度アップ→質の高い人材確保・定着率アップ→ご利用者様への質の高いサービス提供→ご利用者様の満足度アップ→地域からの信頼アップ→仕事依頼アップ→事業所の規模拡大→地域のニーズに対応できる事業展開→更なる人材育成に向けての投資→職員のスキルアップによるサービスの向上→プラスのサイクル継続。
理想かもしれませんが、小平アットホームケアサービスは、本気でこのプラスサイクル実現を目指して、取り組んでまいりたいと思っております。
そして、介護サービスによる小平市を中心とした地域貢献と、社会問題にもなっている介護人材不足と介護職の職業的地位向上に向け、少しでも貢献できる事業所になれたらと考えております。
以上、長くなりましたが、処遇改善加算(Ⅰ) 、特定処遇改善加算(Ⅰ)、特定事業所加算(Ⅱ)取得に向けての取り組みと目的について説明させていただきました。
また、居宅介護支援部門(ケアマネ)についても、同じように事業所加算(Ⅱ)を取得し、サービスの質の向上に取り組んでおります。
これからも地域のニーズに応えられる事業所を目指し、職員一同精進していく決意であります。
今後ともよろしくお願い致します。
令和4年10月1日
小平アットホームケアサービス所長 多鹿 洋