理念

「個々の家庭の尊厳を守るケアチームである」について

個々の家庭とは利用者さまや利用者さまの家族だけではなく、利用者さまに関わる全ての関係者や職員、または地域の人達を含めたすべての方々の家庭を表しております。
利用者さまの生活を守るためには、利用者さまのみならず、その方を取り巻くすべての人たちの家庭の尊厳を守ることが必要と考え、また、その利用者さまに関わる関係者すべてがチームとして関わることが大切であるという理念となっております。
また、「アットホーム」という言葉を看板に掲げている事業所であります。
「アットホーム」と聞いて連想するイメージ、例えば「家庭的」など、このキーワードをこれからも大切にしていきたいと思います。

 

重点目標

「コミュニケーションを重視した関係作り」について

小平アットホームケアサービスでは事業所名にアットホームという言葉を使っております。
小平アットホームケアサービスでは利用者さまに対しまして、介護が必要な状態になったとしても、これまで過ごしてきた家・家族・仲間と一緒に、「できるだけ可能な限り1日でも長く在宅での生活を、アットホームな環境の中で過ごしていただきたい」、という思いで名づけています。
そして、介護従事者がアットホームなケアを提供するために必要なこととして、まずコミュニケーションを重視した関係作りを大切にしていきたいと考えています。
事業所内でも「アットホームなケアはアットホームな職場から」をモットーに、職場内でのコミュニケーションを重視した関係作りに励んでいます。
最近はスマホやメールなど通信機器が発展し便利になっていますが、人と人とが直接顔を見合わせて行うダイレクトコミュニケーションこそが最も大切ではないかと考えています。
相手の表情を見ながら会話をし、相手を理解しあえる関係作りこそ、利用者さまや その家族、職場間、他職種との連携を図る上で、最も大切で基本的なことと考えます。

 

「考える介護の実践」について

ホームヘルパーの仕事は、これまではどちらかといいますと生活援助が主体でしたが最近は医療との連携を重視されるようになり、以前より、重度の方や急性期の段階で 在宅に戻る利用者さまが増加してきています。
また、認知症の高齢者の増加など、身体介護を中心としたより専門的な知識を持ったホームヘルパーが求められてきています。
本来、介護の仕事は有資格者による援助であり、ケアの全てがケアプランに沿ったケアであること、すなわち全てのケアは根拠にもとづいたケアを実践しなければなりません。
ただ、オムツを交換するのではなく、なぜおむつ交換が必要か、今後、どのような変化が考えられ、そのために今何を見て何をしなければならないかを常に考えながらケアをしなければならないと思います。
100人の利用者がいれば100通りの介護があるとよく言われますが、例えば、教科書によくある片麻痺の人をベッドから車椅子へのトランスファーも、実際は同じような片麻痺の人はいなく、同じやり方はまず通用しません。また、同じ利用者さまでも日によって変化は常に見られます。
在宅介護の現場では基本ではなく応用が求められます。
介護者は、その瞬間にその人に最も適切なケアをその場で考え提供しなければなりません。
100人いれば100とおりではなく、無限大であるといえます。
その応用のケアは、まず基本をしっかり理解できていてこそ、初めてできるようになると思います。
基本をしっかりと覚えて、考えてケアをすれば、やり方は違っているように見えても大切なポイントからズレてはいなく、今、求められているケアが提供できると思います。
そこには利用者さまをはじめ、その利用者さまに関わる全てのチームの皆さまを思う「思いやり」の気持ち、そして専門職としてしっかりと「基本を学ぶ」こと、そして、その瞬間にかかわる介護者ができる、よりベターなケアを「考える」介護を実践することが大切と考えます。

 

「地域のニーズに答える介護サービスの展開」について

少子高齢化がますます進み、要介護高齢者の増加、認知症高齢者の増加、医療保険や介護保険制度、障がい者自立支援法等の法改正など、高齢者、障がい者をとりまく今後の不安が多い社会保障制度のなか、地域密着型の介護サービス事業所として、地域のニーズに答えていく必要性があると考えます。
そのために、社会情勢に対して常に耳を傾け、利用者さまやご家族の声を聞き、今何が問題となっているか、今後どのような介護サービスが求められるかを考え、その地域の声に答えていく事業所として介護サービス事業を展開していきたいと考えています。
小平アットホームケアサービスは、従業員が増えても新しい地域に進出して事業展開をすることは考えておりません。 小平市で育った人材は小平市で活躍することが地域密着型の事業所としては最も地域貢献できることと考えています。
事業拡大は新しい地域への事業展開ではなく、小平市を中心とした介護サービス事業の展開を考えております。
これまでも、平成18年に介護保険での訪問介護サービスと居宅介護支援(ケアマネ)でスタート。平成21年に障がい者居宅介護サービス、平成23年に小平市内の要介護者の方を対象とした自費訪問介護サービス、平成25年に小平市自立支援事業の移動支援サービス、平成26年は行動援護・同行援護サービス、そして、平成27年11月からは介護タクシー事業を開始しました。
今後も地域のニーズに答えていくために、新しい介護サービス事業の展開を考えております。
そのためにも自分たちの役割を自覚し、在宅介護に対して熱い思いをもった人材を集め、自分たちは小さな株式会社ではありますが、その小さな事業所だからこそ実現出来るという、介護サービスを行っていきたいと思います。

最後に、アットホームで働いている職員に対しては、相手を思いやる気持ちや、スキルアップを厳しく求めてしまうところもあり、職員は大変かもしれません。しかし、介護を受ける人やその家族の気持ちを考えたときに、ちゃんとした理念のもとでしっかりと教育された人を選びたいと思うのは当然だと思います。

今後も「介護プロフェッショナルキャリア段位制度」によるアセッサーとレベル認定者を増やし、また、重度要介護者に対する知識や認知症に関する研修も充実させ、さらなるスキルアップとキャリアアップが出来る事業所を目指します。

事業所としましても、訪問介護では処遇改善加算(Ⅱ)を取得し、加算を取ることによって、職員の処遇改善と定着率を安定化させる努力をし、利用者さまにとっても、処遇改善加算(Ⅱ)を取得する取り組みが、サービスの質の向上につながり、利用者さまの満足度向上につながるよう取り組んでまいりたいと思っております。

また、居宅介護支援においても同じように事業所加算Ⅱを取得し、主任ケアマネ2名含む5名体制で、これからもケアマネとしての質の向上に取り組んでいきます。
小平アットホームケアサービスはおかげさまで今年で11年を迎えます。
これからも、地域に貢献できる事業所を目指し、小平市に小平アットホームケアサービスがあって良かった、小平アットホームケアサービスで働いて良かったと思っていただける事業所にしていきたいと思います。
以上を理念と重点目標として、全職員が共通の意識として掲げ、これからも日々の業務に取り組んでまいります。

                             平成29年6月1日
小平アットホームケアサービス所長 多鹿 洋